犬の橈尺骨骨折

整形外科

左前脚をつけなくなって来院した小型犬のIちゃんです。X線検査で、左橈骨および尺骨の骨折が確認されました。

左橈骨・尺骨の骨折は、トイ・プードルやポメラニアンなど人気の犬種で多く、ソファから飛び降りた際、着地に失敗したり、抱っこしていたお子様から飛び降りてしまった時など、日常生活の中で発生します。

橈骨・尺骨の骨折の治療は、プレート固定、創外固定、ピンおよび外固定(ギブス)などで行われます。体重が小さい場合、プレート固定を行えない場合もありますが、Iちゃんは、プレート固定を実施できました。術後、癒合不全や感染症が起こらないよう、慎重に治療します。

骨癒合後、プレート除去を2回に分けて行った。

問題がなければ、プレートをそのままにすることもありますが、当院では骨萎縮など長期的な合併症も考慮し、骨折部の癒合を確認後にできる限りプレート除去を行います。Iちゃんは、初回の手術後、約半年でプレート除去を行いました。骨の強度が弱まり、再骨折することもありますが、Iちゃんの場合、再骨折などのトラブルなく、元気に過ごしてくれています。